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腰椎分離症

腰椎分離症とは

腰椎の後方にある関節突起間部に疲労骨折を起こしている状態です。背中を反らす・身体をひねるなど特定の動作を繰り返すことが原因となり、骨の構造がまだ弱い10~15歳の男児の発症が多くなっています。

腰椎分離症の原因

背中を反らす・身体をひねる・ジャンプなどの動作を反復するスポーツのオーバートレーニングによって発症するケースが多くなっています。骨をはじめ、身体が未熟な成長期に生じることが多く、身体の硬さや体力など、体質的な要因も発症に関与します。野球、サッカー、バレーボール、バスケットボールなど幅広いスポーツで発症することがあります。

腰椎分離症の症状

背中を反らすと腰痛が起こる場合、腰椎分離症が疑われます。スポーツに熱中しているお子様で腰痛が続く場合には早めにご相談ください。痛みは狭い範囲に生じることが多く、状態が悪化していると圧痛や叩打痛などが現れる場合もあります。コルセットなどで安静を保つと1か月程度で痛みは緩和されますが、骨が癒合していないと腰椎椎間板ヘルニアや腰椎すべり症を将来発症する原因になってしまいます。 早期に発見して適切な治療を受け、骨がしっかり癒合するまで治療を続けることが重要です。

腰椎分離症の診断

問診で痛みが起こりはじめた時期と部位、痛みが起こる原因となる動作、行っているスポーツなどについてうかがい、理学所見とX線検査・MRI検査・CT検査などによる画像所見から診断します。理学検査では、触診や動作による痛みの有無などの確認を行います。 なお、X線検査では骨折の有無を確かめるなどある程度進行した状態を確認できます。早期発見には、骨髄浮腫を確認できるMRI検査が有効です。またCT検査は、進行度の判断や骨癒合経過の確認に用います。

腰椎分離症の治療

コルセットを使った装具療法とリハビリテーションに分けられます。

装具療法

運動を完全に休止し、コルセットをつけて安静を保って骨が再生して癒合するのを待ちます。当院では硬性と半硬性の2種類のオーダーメイドコルセットを提供しています。成長期の患者様が大半を占めますので、年齢や進行度、成長などを考慮した上で適切なコルセットを選択します。運動を完全に休止して1か月程度コルセットを装着して安静を保つことで症状は改善します。この間は癒合が起こっていてもまだ脆弱であり、固定と安静が不可欠です。

リハビリテーション

骨癒合に要する期間は、腰椎分離症の進行度によって大きく変わり、同じ進行度でも個人差があります。また、癒合しないケースも存在します。当院では、状態にきめ細かく合わせた適切な負荷をかけることで、安全で効果的な運動療法を行っています。腰椎分離症があると、腰の痛みから下肢の柔軟性が低下し、体幹筋力も落ちやすく、動作や姿勢が崩れて腰への負担がさらに大きくなってしまいます。こうしたことから、下半身のストレッチや、体幹の筋肉を鍛えるリハビリテーションを行うことが重要になります。痛みがある間はそれに配慮した内容のメニューを組み、痛みが解消してからは上半身と下半身がバランスよく動き、正しい姿勢やフォームを保つためトレーニングを行います。

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