オーバーナイト透析とは
深夜の寝ている時間を使って行われる長時間透析です。長時間透析とは、6～8時間もの時間をかけて行う透析のことを指します。眠っている間に行うため、無理なくゆっくり透析を行いながら、より多くの尿毒素を取り除くことも可能です。そのため、身体に負担をかけずに透析を行うことができます。
透析が終わった後の疲れが少なく済み、透析による合併症の軽減、透析患者様の死因の第１位である心疾患の予防など、あらゆる効果が得られる治療法です。加えて、血圧の安定や処方薬の減量、貧血の解消にも期待できます。
仕事と両立しながら透析を受けている方の中には、時間の確保で苦労されている方も少なくありません。そういった方にとってオーバーナイト透析は、QOL（Quality Of Life：生活の質）の高い透析治療だと言えるのです。
当院は北千住駅から徒歩3分と、便利な立地にあります。ご自宅や勤務先が近くにある方にご利用いただいています。
オーバーナイト透析のメリット
オーバーナイト透析のメリットは下記の通りです。なお、全ての透析患者様に効果が得られるとは断言できませんので、ご了承ください。
透析に伴う身体症状が軽減される
透析に伴うだるさ、足のムズムズやこむら返り、発汗障害、口の渇き、皮膚のかゆみ・黒ずみなどの症状が軽減されます。
合併症リスクの軽減
長時間ゆっくり透析を行うため、血圧が安定します。そのため、高血圧や貧血が改善されたり、心疾患（透析患者様の死因で最も多い）のリスク軽減・予防に役立ったりします。
また、透析アミロイドーシスなどの合併症リスクも軽減されます。
通常の透析と比べて心臓への負担が少ない
時間をかけて透析を行う方法ですので、通常の透析と比べて心臓への負担が少ないというメリットがあります。
2日空きとなる時間を短くすることが可能
尿毒素や余分な水分が多く溜まる、2日空き（中2日）となる時間を短くすることが可能です。
処方薬が減らせる
血圧やリン、カリウム値の低下や、貧血の解消といった効果が得られますので、降圧薬やリン吸着薬、造血製剤などの処方量を減らすのに有効です。
食事制限が緩やかになる
もちろん通常の透析と同じように、オーバーナイト透析でも水分や塩分などの制限は必須です。とはいえ、きちんと透析が行えるため、通常の透析よりも食事制限は緩くなります。食欲も増しますので、栄養状態の改善にも役立ちます。
拘束時間の減少
眠っている時に透析を行うため、通常の透析よりも体感時間は少なめになります。そのため、ベッドで長時間横になる拘束時間や、それに伴う精神的ストレスも抑えられます。
よくあるご質問
通常の透析よりも医療費は高くなってしまいますか？
日中に行われる透析も夜間の透析も、同一の医療費になりますのでご安心ください。
透析中、ちゃんと眠れるか心配です…
患者様の多くは、数日〜１ヶ月ほどでオーバーナイト透析に慣れていきます。
睡眠できるか心配な時は、診察時に睡眠薬の処方なども検討しますので、お気軽にご相談ください。
回診やレントゲン検査はどのように行われますか？
医師の回診は定期的に行われます。レントゲン検査はオーバーナイト透析を行う前に受けていただきます。それ以外の検査につきましては、日中に受診していただく形で行っていきます。
車での通院は可能でしょうか？
当院に駐車場は併設されておりません。正面にあるコインパーキングをご利用頂くか、電車等でのご来院をお願い致します。
旅行透析（臨時透析）でオーバーナイト透析を受けることは可能でしょうか？
可能です。ただし、今までオーバーナイト透析を受けたことがない患者様につきましては、不眠などのトラブルが起きてしまう恐れがあります。
また、基本的に、朝までの長時間透析を推奨しています。旅行透析を検討されていましたら、まずは当院までご相談ください。
